ミスリード 情報を正しく読む

情報愛媛銀行の調査研究機関「ひめぎん情報センター」が、働く女性に対してアンケートを取り、「管理職になりたいくない」との回答が、8割を超えたそうです。ひめぎん情報センターは「働き方改革が企業に浸透してきたが、女性の活躍には職場環境だけでなく、男性のサポートや女性の意識改革が必要」と分析したと報道されていました。(出典:YOMIURI ONLINE

この手の調査でいつも思うのですが、女性限定で実施して、なんでそんな分析になるの? というか、女性限定でのデータ収集に何の利点があるのかと考えさせられます。
この結果で、女性の「管理職になりたくない」という回答が、果たして高いのか低いのか判断つきますか?
男性の回答が女性のそれを上回る可能性だってあるわけですよ。全員に聞き、「男性が○○、女性が○○という結果だったので、こういう分析をした」なら納得しますが。もちろん男性に対するアンケートも行われた可能性はありますが、それならそれで回答を開示しないと、意味がなくなります。

これがいわゆる「ミスリード」ですよね。アンケートには思想的な意図はないでしょうが、明らかに自分たち(この場合は報道機関というより調査機関の方)の意見・見解に誘導しています。

現代では、一つの見解に対して、ネット上に様々な意見や解釈が溢れ、何が信用できるのか判断に迷いますが、それだけ選択肢が増えるというのは好ましいことだと思います。多様な考え方に触れることができ、偏った思想に落ちることが防げるのもネットのおかげですし、また、その偏った思想に振り回されている組織の実態を知ることも出来ます。それだけに、自分の中で、しっかりとした判断基準を持つことも重要となりますし、個々の情報発信が、世間に予想以上の影響を与えてしまう可能性を秘めていることも自覚しないといけません。冒頭のアンケート記事のように、他意はないであろうと思えるような情報でも、しっかりと読み取らないといけませんよね。

因みに、2010年(2011年だったかな?)1年間に世界に発信された情報量は、それ以前の人類史すべての情報量の2000万倍だったという研究結果が発表されていました。恐ろしや。

よろしかったらフォローをお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください